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【結果・まとめ】JR東日本カップ2023 第97回関東大学サッカーリーグ戦・2部第16節

2023/10/10


 『JR東日本カップ2023 第97回関東大学サッカーリーグ』2部リーグ第16節は10月8日(日)に全6試合が行われた。


2部リーグ第16節 全結果・順位表





順天堂大学 0(0-0)4 駒澤大学 @小出義雄記念陸上競技場


 総理大臣杯で3位の成績を収め、巻き返しを図る8位・順天堂大学と前節に首位を奪還した駒澤大学の一戦。順大は駒大に対し、ここ数年のリーグ戦で勝利できていない。最後に勝利を収めたのは2019年シーズンの第10節まで遡ることになる。はたして順大が相性の悪い駒大を打ち破るか、それとも駒大が首位を死守するか――。両チームともにチャンスを作るものの前半は0-0のまま終了。しかし、後半はキックオフからわずか1分でスコアが動いた。均衡を破ったのは駒大。鈴木心月のパスは一度順大DFにカットされるが、こぼれたボールを鈴木自身がさらってそのままシュート。強烈な一撃が順大ゴールに突き刺さり駒大が先制する。鈴木の得点ランクトップタイとなるゴールで勢いに乗った駒大は、その4分後にもコーナーキックの流れからチャンスを作り小島心都がクロスボールを供給。これをファーサイドでキャプテンの小針宏太郎が折り返し、最後はゴール前にポジションをとっていた松本ケンチザンガがワンタッチで押し込んで追加点。駒大が2点リードのまま試合は終盤に差し掛かるが、88分にまたしても駒大に得点が生まれる。順大DFのクリアが短くなったところを奥野奨太がヘディングでつなぎ、加茂隼が見事なボレーシュートを叩き込んで0-3に。さらにアディショナルタイムの90+4分にも川口太誠が決めてダメ押しの4点目。駒大が4得点を挙げて完勝した。一矢報いたい順大だったが、反撃むなしく無得点で完敗。この結果、駒大が首位をキープ。順大は今季ホームゲーム未勝利と厳しい戦いが続く。


早稲田大学 4(1-1)1 産業能率大学 @早稲田大学東伏見サッカー場


 6位・早稲田大学と7位・産業能率大学、勝点22で並ぶチーム同士の対戦。試合を最初に動かしたのは早大だった。19分、ハーフウェーライン付近でボールを受けた森璃太は、ドリブルで相手陣地深くまで持ち上がるとすかさずグラウンダーのクロスボールを供給。これを受けた奥田陽琉が体をうまく使ってボールをコントロールし、左足を振りぬいて先制点を決める。しかし産能大も前半終了間際に同点に追いつく。前線からプレスをかけた産能大は、押川優希が突いたボールを村松堅誠がドリブルで持ち運び、そのまま冷静に流し込んで1-1に。同点で迎えた後半だったが、すぐにスコアが動き始める。53分、早大は奥田、山市秀翔とつないだボールを植村洋斗が決めて勝ち越しに成功。そのわずか2分後には、山市のパスを小松寛太が決めて追加点。山市の連続アシストで早大が3-1とリードを広げる。2点をリードした早大はその後も攻撃の手を緩めず、終了間際の89分には森山絢太が見事なコントロールからゴールネットを揺らして4-1に。快勝した早大が5位に浮上し、1部リーグ昇格圏まで4ポイント差と迫った。


青山学院大学 2(2-1)1 日本体育大学 @青山学院大学緑ヶ丘グラウンド


 降格圏に沈む10位・青山学院大学と、昇格のためにはこれ以上勝点を落とせない5位・日本体育大学の一戦。先手を取ったのはホーム・青学大。11分、田中芳択のコーナーキックを齋藤駿がヘディングを叩き込んで青学大が先制。しかし日体大も黙ってはいない。24分、ゴール前で相手GKがキャッチミスしたボールを、近藤広琉が押し込んで1-1の同点とする。両チーム譲らない攻防が繰り広げられる中、追加点を得たのは青学大だった。33分、山内大空と鈴木大策のワンツーでチャンスを作ると、山内が倒れ込みながらもゴールに流し込んで2点目を挙げる。1点を追う展開となった日体大は後半、52分に赤井ウェズリー景太を投入して攻撃陣の活性化を図る。この交代が奏功し、後半は日体大のペースで試合が進行するが、最後まで青学大のゴールラインを割ることはできず。両チームに3枚ずつのイエローカードが出る熱戦は、2-1でホーム・青学大に軍配が上がった。昨季終盤を6連勝で飾り降格圏から脱した青学大だが、昨季同様、残り6試合となったここから連勝街道を突っ走ることができるか。


山梨学院大学 9(5-1)2 亜細亜大学 @山梨学院大学川田ツインサッカー場


 関東大学サッカーリーグ戦初参入ながら、1部昇格争いを繰り広げる4位・山梨学院大学と今季未勝利と関東リーグの壁に苦しむ最下位・亜細亜大学、対称的なチーム同士の対戦。試合は事故渋滞で亜大と審判の到着が遅れたため、キックオフが14:00から15:00へと変更してスタートした。これがホームグラウンドでのリーグ戦開催は2試合目、そしてホーム初勝利を目指す山学大は、開始早々からチャンスを演出。8分、村田智哉のスルーパスを石本勝悟がペナルティーエリア内で折り返し、最後は池田悠夢が左足で合わせて先制する。しかし亜大も14分、大山比呂が岩原てるおのスルーパスに抜け出してシュートを突き刺し、試合を振り出しに戻した。「いつもは4枚のディフェンスラインを5枚にしたことで、個々のポジショニングの甘さが出てしまった」(山学大・一瀬大寿)。それでも山学大は34分、コーナーキックからのこぼれ球を原颯汰が押し込んで勝ち越し点を挙げると、37分に一瀬大寿、40分に金津力輝、43分に石本勝悟と3分おきに得点を重ねて5-1に。大量4点のリードを奪って試合を折り返した。亜大は前半の悪い流れを断ち切ろうと、ハーフタイムにGKを山道大地から飯田栄吾にスイッチ。それでも山学大の攻撃陣にストップをかけることはできず、48分にはこの日6失点目となるゴールを金津に献上してしまう。51分には、一瀬がコーナーキックからのチャンスを決めて7-1に。さらに85分には中田開人、アディショナルタイムに突入した90+1分にはみたび一瀬が決めてハットトリックを達成。亜大も64分に、フリーキックからのボールを山下翔輝が頭で合わせて追加点を挙げるが、山学大の大量得点の前では、文字通り一矢を報いたに過ぎず。山学大は一瀬が3得点、金津が2得点、石本勝悟が1得点3アシストの活躍を見せて大勝。センターバックながらハットトリックを達成した一瀬は「最高に気持ちよかった」と照れつつも「自分たちの中でもセットプレーをチームとしての武器にしようという想いがあった。今日はそれが狙いどおり得点につながったのはよかった」とコメント。「ホーム初戦で勝たなければという緊張があった」という前節はスコアレスドローに終わったが、今節は大勝で念願のホーム初勝利を収めた。




立教大学 1(0-0)0 立正大学 @立教大学富士見総合グラウンド


 降格圏脱出へ、勝って弾みをつけたい9位・立教大学と、前節に首位から陥落し首位奪取を狙う2位・立正大学の一戦。立正大のキックオフで始まった試合は、序盤から立正大が主導権を握る展開となった。しかし、シュートまで持ちこみながらも立教大のゴールを割ることができず、前半は両チーム無得点で終了。後半も同じような展開で進むが、その均衡を破ったのは劣勢の立教大だった。61分、立教大は吉田奨が右サイドをドリブルで切り裂いき、ペナルティーエリア内で味方にパス。これを受けた髙木一史が細かいタッチから左足を振りぬいてゴールネットを揺らした。追う立場となった立正大は最後まで立教大ゴールに迫るが、ついにゴールラインを割ることなくタイムアップ。勝点3を手にした立教大のシュートは前半が2本、後半が髙木一史の1本だけだったのに対し、立正大は前後半あわせ9本のシュートを放つものの、最後までゴールが遠かった。


作新学院大学 0(0-1)4 関東学院大学 @作新学院大学サッカー部グラウンド


 降格圏脱出を目指す11位・作新学院大学と、勝って中位グループからの押し上げを振り払いたい3位・関東学院大学の一戦は、ここまで2部リーグ最多失点の作新大と最多得点・関東大のマッチアップとなった。試合は、序盤こそ作新大が持ちこたえたが、前半終了間際の43分に、関東大の狩野海晟が相手のボールを奪い鮮やかなミドルシュートを叩き込んで先制する。このゴールを皮切りに後半は関東大ペースとなり、66分には沖崎颯がゴール前で倒されてペナルティーキックを獲得。これを狩野が冷静に沈めて0-2に。攻撃陣の手を緩めない関東大は、79分にも橋本からのパスを受けた菅江陸斗がドリブルからゴールネットを揺らして3点目。さらにアディショナルタイムに入った90+2分、橋本のクロスを収めた内山純がダメ押しの4点目を決めて試合終了。最多失点と最多得点チームの対戦は、0-4で最多得点の関東大が快勝した。



 勝点1差の首位争いは首位・駒澤大学が勝利し、2位・立正大学が敗れたことで勝点差が4ポイントに広がる結果に。3位・関東学院大学と4位・山梨学院大学はともに勝利して勝点を積み上げ、昇格圏内の順位変動はなかった。一方、5位・日本体育大学は降格圏に沈む青山学院大学に痛恨の敗戦。また6位の早稲田大学が勝利したため順位が入れ替わり、早大が5位、日体大が6位となった。7位・産業能率大学と8位・順天堂大学が敗れ、降格圏内の9位・立教大学が勝利したため、立教大は7位に浮上。産能大は8位、順大は9位に順位を落とした。10位以下の順位に変更はなかったが、青学大は今節勝点3を獲得したことで11位との勝点差が9に広げた。逆に11位・作新学院大学、12位・亜細亜大学はそろって勝点を落とし、3部自動降格へ待ったなしの状態となっている。残るは6試合。ここからどのチームが猛追を見せるのか。『JR東日本カップ2023 第97回関東大学サッカーリーグ戦』2部リーグ第17節は、10月15日(日)に全6試合が行われる。
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