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【結果・レポート】JR東日本カップ2024 第98回関東大学サッカーリーグ戦・1部第13節

2024/08/08


 『JR東日本カップ2024 第98回関東大学サッカーリーグ戦』【1部リーグ】第13節は、8月3日(土)に全6試合が行われた。

 今節注目の試合は、なんといっても首位・筑波大学と2位・明治大学の直接対決。両チームの今季の対戦は2回。明大ホームのリーグ戦では2−2で引き分け、天皇杯1回戦での対戦では筑波大が1−0で勝利している。また、3連勝中と好調な筑波大に対し、明大はここ2試合が落雷のために中止になるなどトラブルが続いている。

 さらに、筑波大は試合会場に2000人以上の観客を集め、圧倒的な"ホーム"感を演出。筑波大有利かと思われたが、試合が始まれば明大が主導権を握る展開に。明大は開始早々に得たペナルティーキックのチャンスを逸するものの、18分に熊取谷が難しい角度からシュートを決めて先制。後半も筑波大にボールを握らせず、アディショナルタイムの90+3分には、交代出場の木内達也がGKとの1対1を制して追加点。3度目の対戦にして、明大が筑波大に0−2と勝利を収めた。

 この結果、順位は変わらないながらも筑波大と明大の勝点差は"2"に。中止試合の関係で明大は筑波大より2試合消化が少ないため、今後の展開に有利な勝点3を積み上げた。

 3位の東京国際大学は67分に古澤ナベル慈恵が挙げたゴールが決勝点となり1−0で流通経済大学に勝利。勝点を23に伸ばし、4位・中央大学との勝点差を4に広げた。一方、4位の中大は1−2で日本大学に敗戦。先制した日大に一度は追いついた中大だが、後半早々、日大に勝ち越し点を決められた。中大は依然4位をキープしているが、5位に浮上した日大との勝点3はわずかに1となった。

 一方、勝点1差の5位・桐蔭横浜大学と7位・東洋大学、同じく勝点1差の9位・国士舘大学と10位・東海大学の試合は、どちらも1−0で東洋大と東海大が勝利。勝った東洋大は順位をひとつ上げて6位に、東海大は8位に浮上した。また、降格圏に沈む11位・駒澤大と12位・関東学院大の直接対決は、関東大が堀金峻明のゴールで先制するものの、終盤に駒大が2点を挙げて1-2で逆転勝利を収めた。駒大は順位をひとつ上げて10位に。関東大は11位の国士大に2ゲーム差をつけられるなど、厳しい状況に追い込まれている。

 今節をもって本リーグ戦は中断期間に入り、『総理大臣杯 全日本大学サッカートーナメント』を挟んで9月21日からの再開となる。が、明大を始め多くのチームが落雷等で未消化試合を抱えており、しばらくは延期試合が続く予定だ。今節順位を落としたチームも、消化試合の結果次第では上位に食い込む可能性もありそうだ。


1部リーグ第13節 全結果・順位表





筑波大学 0(0-1)2 明治大学 @筑波大学第一サッカー場

 今季最注目の一戦。首位・筑波大学と、落雷による試合中止のためこれが3週間ぶりの試合となった2位・明治大学の首位攻防戦。試合は、開始早々に明大の鷲見星河が倒されてペナルティーキックを獲得するという展開に。しかし、筑波大GK・佐藤瑠星が鷲見のキックを見事に弾いて絶体絶命のピンチを防ぐ。天皇杯でもJ1・町田ゼルビアのペナルティーキックを止めた佐藤が、この大事な一戦でも相手の好機を阻止する活躍を見せた。だが、13分にはFWの半代将都が負傷交代を余儀なくされるなど筑波大のピンチは続く。そのうえ「前日に3バックに変更した」(明大・栗田大輔監督)という明大の対応にも苦戦。「明大さんがボールの出どころを抑えにきていたのはわかったが、こうすれば外れるはずということが理論的にはわかっていても、実際にはそれができなかった」(筑波大・小井土正亮監督)。すると18分、明大は右サイドバック・内田陽介の縦パスに中村草太が反応。マイナスのパスを鷲見に通すと、鷲見はゴール前の熊取谷一星へとボールを送る。熊取谷はGKを引き付けると、GKの頭上を越すループシュートを放ち先制点。「少しタッチが長くなったかと思ったが、思ったほどキーパーが出てこなかったので引きつけて、最後に浮かせば入るかな、ということが一瞬で判断できたのがよかった」(明大・熊取谷)。
 0-1の明大リードで迎えた後半、筑波大は徳永涼を頭から投入。試合の流れを変えようとするが、逆に後半は前半以上に明大が主導権を握る展開に。だが、筑波大も集中した守備で明大に追加点を許さない。決めきれない明大は、終盤が近づくと5分おきに木内達也、坂上輝、藤森颯太を投入。すると試合終了間際にこの交代起用が追加点に結びつく。アディショナルタイムに突入した90+3分、藤森がペナルティーエリア内にグラウンダーのクロスを通すと、これを受けた木内がドリブルで突破し右足シュートを突き刺す。終了間際に決定的な2点目を挙げた明大が0-2で完勝。今季は明大ホームの試合で引き分け、天皇杯1回戦での対戦では0-1と負けが先攻していた明大だったが、3度目の正直でついに筑波大に勝利。首位は依然として筑波大だが、残る未消化は3試合、筑波大より未消化試合が2つ多い状態で勝点差を2にまで詰められたことは、今後の首位戦線に大きな影響を与えることだろう。




東京国際大学 1(0-0)0 流通経済大学 @熊谷スポーツ文化公園陸上競技場

 前節の勝利で3位に復帰した東京国際大学と、中位グループをなかなか抜け出せない8位・流通経済大学。双方連勝で順位アップを狙う試合は、しかし、どちらも決めきれず0-0のまま後半を迎えることに。両チーム、後半に入ってからは少しずつゴールを狙う展開の増える中、先制したのは東国大だった。67分、東国大は濵﨑聡馬が左からのスローインを髙橋剣士朗に預け、再びボールを受け取るとゴール前にクロスを入れる。すると古澤ナベル慈宇が体ごと飛び込んでヘディングシュート。ボールはネットを揺らし、東国大が貴重な先制点を挙げる。流経大も松永颯汰らがチャンスを作るもゴールにまでは至らず1-0でタイムアップ。東国大が2連勝で3位をキープした。上位2チームと4位以下のほとんどが未消化試合を残す中、東国大は未消化0で夏季中断期間を迎える。その意味でも、4位・中央大学を突き放すと同時に、首位・筑波大学に1ゲーム差と迫るこの"勝点3"の意味は大きい。一方、敗れた流経大は順位をひとつ落として9位に。しかし7位までは勝点1差、さらに未消化試合を2試合残しているだけに、まだ逆転のチャンスはありそうだ。


東洋大学 1(0-0)0 桐蔭横浜大学 @東洋大学朝霞キャンパス・サッカー場

 前節は落雷で中止となったものの、『「アミノバイタル®」カップ』による中断明けからは2連勝と好調な5位・桐蔭横浜大学は、今季は連勝がなく上位浮上のきっかけをつかみきれない7位・東洋大学と対戦。低調な滑り出しとなった前半は、両チーム無得点のまま。桐蔭大は後半の頭から大川和貴を投入するなどしてテコ入れを図るが、先制したのは東洋大だった。59分、東洋大は湯之前匡央のコーナーキックに徳永崇人が頭で合わせるも、これは桐蔭大GKが弾く。しかしこぼれた球を村上力己が押し込む。東洋大はその後も途中出場の髙橋輝らがチャンスを狙うが、追加点には至らず1-0でタイムアップ。東洋大が今季初の連勝を収め、順位をひとつ上げて6位に。一方、連勝がストップした桐蔭大は7位に後退となった。


東海大学 1(1-0)0 国士舘大学 @東海大学湘南キャンパスサッカー場

 ともに下位に沈む9位・国士舘大学と10位・東海大学。勝点1差の直接対決は、ホームの東海大が序盤から積極的な攻撃で国士大ゴールに迫る。すると25分、東海大は右サイドバックの相川陽葵がサイドチェンジのロングキック。フリーの大塚瑶平がこれを足元に収めると、相手DFをかわしてゴール右上にワザアリのシュートを突き刺す。ビハインドを負った国士大は後半、早めの選手交代で反撃を開始。途中出場の小西慶太郎、新堀陽斗らがチャンスを作るが、最後まで東海大のゴールを割ることができず1-0で試合終了。東海大が9位・10位の直接対決を制して8位に浮上。敗れた国士大は自動降格圏内の11位に転落することとなった。


中央大学 1(1-1)2 日本大学 @味の素フィールド西が丘

 試合は、前後半とも開始直後の早い時間に動いた。先制点を挙げたのは、今季は連勝がなく足踏み状態の続く6位・日本大学だった。開始早々の3分、日大は関日向多が右サイドを突破してフリーキックのチャンスを獲得。キッカーの熊倉弘貴がショートでつないだボールを、熊倉弘達が鮮やかなミドルシュートでゴールに叩き込む。しかし連敗を避けたい4位・中央大学もすぐさま反撃に移る。10分、最終ライン・原圭佑からのロングキックに家坂葉光が反応。星野創輝とのパス交換で抜け出すと、ループシュートでゴールネットを揺らす。中大はその後も積極的に攻撃を仕掛けてゴールを狙うが、追加点までは至らず1-1で試合を折り返した。再びスコアが動いたのは、中大のキーマン・家坂が負傷のため交代を余儀なくされたその2分後のことだった。55分、日大は中大のスローインボールを奪うと、熊倉弘貴、植木颯とつないで大久保帆人へ。大久保は中大DFの間を縫うようにしてゴール前に抜け出すと、右足シュートを突き刺して1-2に。攻め手に欠いた中大は、再度追いつくことはできず1-2で日大が勝利。日大は順位を5位に上げ、4位を辛うじてキープした中大に勝点1差に迫った。


関東学院大学 1(0-0)2 駒澤大学 @関東学院大学金沢八景キャンパスグラウンド

 第4節以来白星のない関東学院大学は、こちらも第9節以降勝ちのない駒澤大学と対戦。ともに自動降格圏に沈む11位・駒大と12位・関東大の直接対決は、後半にスコアが動き始めた。先手を取ったのは関東大。61分、堀金峻明がスルーパスに抜け出しGKとの1対1を制してシュートを流し込む。このまま逃げ切りたい関東大だったが、82分にGKとDFの連携ミスからのオウンゴールで失点。試合終盤、駒大がまさかの展開で同点に追いついた。この1点が試合の流れを変えた。その3分後の85分、駒大はGKからのロングキックを頭でつなぐと崎山友太が反応。前に出てきたGKを冷静にかわし、左足を振り抜いてシュートを突き刺す。逆転に成功した駒大は、このままリードを守りきり1-2で勝利。4試合ぶりの勝利で勝点を14に伸ばし、10位に順位を上げた。敗れた関東大はアウェーでの対戦に続き駒大に2連敗。11位の国士舘大学と2ゲーム差がつき、さらに厳しい状況へと追い込まれた。
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