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JR東日本カップ2015第89回関東大学サッカーリーグ戦・1部第19節レポート
2015/10/30
『JR東日本カップ2015 第89回関東大学サッカーリーグ戦【後期】』1部リーグ第19節は、10月24日(土)に2試合、25日(日)に4試合が行われた。
○1部残留を確定させたい駒澤大学(勝点20)と、後がない中央大学(勝点11)の対戦。
立ち上がりは両チームともに、球際も激しく均衡していたが、徐々に駒大が前線の高さを生かした攻撃を展開する。しかしうまくサイドを使い切ることができず、決定的なチャンスを作れないまま0-0で前半終了。
後半に入ると、駒大が運動量で中大を上回り、じりじりと中大ゴールに攻め寄る。58分に10番・中村駿のコーナーキックから15番・種岡岐将が頭でつなぎ、最後は9番・菊池将太がヘディングシュートで先制。さらに、76分にはPKを獲得し、これを10番・中村が右足で決めて追加点とする。その後も駒大が主導権を握り、2-0で試合を終えた。
2得点ともセットプレーからの得点となったが、後半は中大に1本もシュートを打たせないなど、ゲーム内容でも圧倒していた駒大。これで2連勝と、残留確定まであとすこし。勢いをつけていきたいところだ。
○早稲田大学と慶應義塾大学の対戦。ついに迎えた伝統の早慶戦は、両チームともに勝点34で並び、順位も首位の慶大に2位の早大が得失点差で追う形となり、首位の座をかけた熱い戦いとなった。
立ち上がりの5分間は、早大が裏への徹底した攻撃で勢いをつかむ。しかし、早大は開始早々に8番の掘田稜が負傷で交代。このアクシデントから徐々に慶大がペースをつかみ、19番・松木駿之介が競ったこぼれ球を繋いで早大にシュートを浴びせかける。
しかし、先制したのは早大だった。36分、早大のコーナーキックから慶大選手がクリアしたボールを、3番・奥山政幸が鮮やかなボレーシュートで慶大ゴールへと押し込む。だが早大リードで迎えた後半の66分には、慶大3番・溝渕雄志の右サイドからのアーリークロスを、19番・松木が見事に合わせて慶大が同点に追いつく。「ハーフタイムに溝(渕)くんから、“ニアに入ってきて。速いボールを入れるから”と言われていた」と松木。「ニアで合わせる形は高校時代から自信を持っていたのでよかった」。
その後は一進一退の攻防が続くが、このまま終わるような早慶戦ではなかった。83分、今度は早大10番・山内寛史が、右サイドを突破した9番・宮本拓弥からのパスを受けてシュートを叩き込む。「ずっとチャンスがくると思っていた。待っていてよかった」(山内)。山内の5試合ぶりとなる値千金のゴールで、早大が勝ち越しに成功。首位の座をかけた早慶戦は、2-1で早大に軍配が上がった。
この結果、早大が首位となり慶大は2位へと交代。しかし勝点差は3と、首位を奪った早大もまだまだ油断はできない。早大の古賀聡監督も「今日は、これまでの試合よりやられたという印象が強い。相手の攻撃のほうがウチよりスピーディーだった」と手放しでは喜べない様子。それでも「内容的に今季いちばん厳しい試合を制することができた。若い選手が躍動したのも大きい」とコメント。一方敗れた慶大の須田芳正監督も、「早稲田のしたたかな力が我々より優っていた。負けたのは残念だが、お互いの特徴が出せたいい試合。次につながる試合だったと思う」と手応えを感じているようだった。
○ともに優勝圏内で勝点を競る、流通経済大学(勝点30)と、明治大学(勝点31)の対戦。
前半は、テンポよくボールを動かした明大が中盤を支配し、23分には7番・差波優人からのスルーパスを受けた11番・藤本佳希が先制点を挙げる。しかしその後はなかなか追加点を奪えないままに後半に突入。すると、今度は流経大が縦に速い攻撃を仕掛けてチャンスを量産。しかし、シュートにまでは持ち込むことができず、最後まで集中を切らさなかった明大が、早い時間にあげた1点を守り切って勝利をおさめた。
この結果、明大は3位へと浮上。勝点でも2位の慶大に並び、首位の早大とは勝点3差と、優勝も十分に狙える位置へと名乗りを上げた。
○ここ数節、点を決めきれない試合が続く国士舘大学(勝点33)と、なかなか調子の上がらない法政大学(勝点23)の対戦。
試合開始早々4分、左サイドの法大9番・永戸勝也のクロスを25番・ディサロ燦シルヴァーノが頭で決めて先制点とする。左サイドバックの9番・永戸を1枚前にあげ、3バックで臨んだ法大だったが、さっそくその効果が出た形となった。その後も法大のペースのまま試合は進み、0-1の法大リードで前半終了。
後半に突入すると国士大も反撃に出るが、法大は集中を切らさず、国士大のシュートも1本に抑えるなど、守備陣が活躍。1点を守り抜いた法大が勝利した。
勝点を積み重ねることができなかった国士大。前期は首位で折り返したものの、5位まで落ち込んでしまった。ここ数試合は爆発的な得点力がなりを潜めているうえ、次節は得点源である16番・松本孝平が累積警告で出場停止に。首位との勝点差は4と逆転可能な位置にはあるが、課題は多い。
○勝点を積み重ねてインカレ出場圏内に食い込みたい専修大学(勝点24)と、残留のためには勝利が必要な神奈川大学(勝点15)の対戦。
前半、専大はパスがつながらずシュートを打つことができない。対する神大は専大のシュート数を0本に抑えるなど完璧な守備を見せる。攻撃面でも9番・鈴木翔大を中心に攻撃を展開するが、なかなか得点にはつながらない。
0-0で前半を折り返して迎えた後半は、徐々に専大が攻め込み始め、2番・飯田貴敬が3本のシュートを放つなど神大ゴールを脅かす。だが、しっかり守備を固めた神大からは得点を奪うことができず、0-0のまま試合は終了した。
勝点1を分け合った両チーム。専大は順位を2つ落として8位に。インカレプレーオフ出場権獲得からも少し遠のいてしまった。一方2戦連続で引き分けの神大は、依然11位ながら10位の桐蔭大の勝点差を詰めて3に。まだ直接対決が残っているだけに、残留に向けて逆転を狙いたいところだ。
○最近、なかなか勝星をなかなかあげられていない順天堂大学(勝点23)と、前節で中大との接戦を制した桐蔭横浜大学(勝点19)の対戦。
試合立ち上がりから勢いのある桐蔭大は順大のミスをつき、23分、29分と立て続けに9番・今関耕平が得点。しかし前半終了間際の42分に、順大も6番・青木翼のパスを受けた10番・長谷川竜也が狙いすました右足のシュートで決め、
1-2と桐蔭大リードで迎えた後半だったが、順大は前半の勢いのままに攻める。53分には相手のパスミスを拾った11番・米田隼也から10番・長谷川へとボールが渡り、これをこの日2点目となる長谷川が決めて試合を振り出しに戻す。その直後の57分には、6番・青木の見事な浮き球パスを9番・佐野翼が豪快な左足のシュートで桐蔭大ゴールへと沈め、逆転に成功。さらに試合も終盤に差し掛かった73分には、左サイドから中央へドリブルで切り込んだ11番・米田のパスを、12番・原田鉄平が左足で押し込み、4-2と桐蔭大を完全に引き離す。このまま試合終了と思われた76分、PKを獲得した桐蔭大は7番・山根視来がしっかりと決めて、4-3とするが追いつくことはかなわず、激しい点の取り合いとなった試合は順大が勝利した。
この試合に勝利したことで、順大は一気に順位を上げて6位に。インカレプレーオフ圏内に食い込んだ。逆に桐蔭大は11の神大と勝点3差となり、残留に黄信号が灯りはじめてしまった。
次節20節は、10月31日(土)に、味の素フィールド西が丘にて、明治大学と中央大学、国士舘大学と慶應義塾大学が、龍ヶ崎市陸上競技場たつのこフィールドにて、早稲田大学と順天堂大学、流通経済大学と法政大学が、11月1日(日)に、県立保土ヶ谷公園サッカー場にて、専修大学と桐蔭横浜大学、駒澤大学と神奈川大学が対戦する。
リーグ戦もいよいよ大詰め。ここにきて上位4校までの勝点差はわずか4ポイント。優勝を掴むのはどの大学なのか、まだまだ分からない。
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